[17] 先天性欠損歯・空隙歯列
大人の歯が足りない・歯と歯の隙間が広い(先天性欠損歯・空隙歯列・埋伏歯)
治療前
治療中
治療後
治療の詳細
主訴 | 上の前歯の隙間が気になる |
年齢・性別 | 28歳女性 |
症例問題点 | 先天性欠損歯(右下5番・右下5番・左下7番)、空隙歯列 |
診断 | 多数欠損歯を伴うアングルⅠ級、骨格性Ⅰ級、空隙歯列症例 |
治療に用いた主な装置 | マルチブラケット装置(唇側からの矯正治療、セラミックブラケット) |
抜歯/非抜歯 部位 | 抜歯 左上4番(埋伏歯) |
治療期間・治療回数 | 3年6か月・42回 |
総額 | 946,000円(税込) |
内訳 | トータルフィー |
治療の主な リスク・副作用 | 長期間装置を装着することによるカリエスリスク、歯冠空隙(ブラックトライアングル)ができる可能性がある |
矯正歯科治療に伴う一般的なリスクや副作用として
① 矯正歯科装置を付けた後しばらくは違和感、不快感、痛みなどが生じることがありますが、 一般的には数日間~1、2週間で慣れてきます。 ② 歯の動き方には個人差があり、予想された治療期間が延長する可能性があります。 ③ 矯正歯科装置の使用状況、顎間ゴムの使用状況、定期的な通院など、矯正歯科治療には患者さんの協力が必要であり、それらが治療結果や治療期間に影響します。 ④ 治療中は矯正歯科装置が歯の表面に付いているため食物が溜りやすく、また歯が磨きにくくなるため、むし歯や歯周病が生じるリスクが高まります。したがってハミガキを適切に行い、お口の中を常に清潔に保ち、さらに、かかりつけ歯科医に定期的に受診することが大切です。 また、歯が動くと隠れていたむし歯があることが判明することもあります。 ⑤ 歯を動かすことにより歯根が吸収して短くなることや歯肉がやせて下がることがあります。 ⑥ ごくまれに歯が骨と癒着していて歯が動かないことがあります。 ⑦ ごくまれに歯を動かすことで神経が障害を受けて壊死することがあります。 ⑧ 矯正歯科装置などにより金属等のアレルギー症状が出ることがあります。 ⑨ 治療中に顎関節の痛み、音が鳴る、口が開けにくいなどの症状が生じることがあります。 ⑩ 治療の経過によっては当初予定していた治療計画を変更する可能性があります。 ⑪ 歯の形の修正や咬み合わせの微調整を行う可能性があります。 ⑫ 矯正歯科装置を誤飲する可能性があります。 ⑬ 矯正歯科装置を外す際にエナメル質に微小な亀裂が入る可能性や、かぶせ物(補綴物)の一部が破損する可能性があります。 ⑭ 動的治療が終了し装置が外れた後に現在の咬み合わせに合った状態のかぶせ物(補綴物)やむし歯の治療(修復物)などをやりなおす必要性が生じる可能性があります。 ⑮ 動的治療が終了し装置が外れた後に保定装置を指示通り使用しないと、歯並びや、咬み合せの「後戻り」が生じる可能性があります。 ⑯ あごの成長発育により咬み合せや歯並びが変化する可能性があります。 ⑰ 治療後に親知らずの影響で歯並びや咬み合せに変化が生じる可能性があります。 また、加齢や歯周病などにより歯並びや咬み合せが変化することがあります。 ⑱ 矯正歯科治療は一度始めると元の状態に戻すことは難しくなります。
症例解説
前歯の隙間を主訴に来院されました。隙間の原因はもともと歯が足りないことでした。また左上は歯が1本骨の中で生えることができず埋まっており、それが原因で5番目の歯がねじれた状態でした。
埋伏している左上の歯は抜歯し、それ以外は非抜歯でスペースを閉鎖し、噛み合わせを作ることにしました。
治療の結果、隙間は閉じ切り、緊密な咬合を獲得できました。